食べるはいつから 食べるはこれから 〜博物館から始まる食育〜

〜博物館から始まる食育〜 私たちにとって最も身近で重要な「食」。科学と歴史の知識を培いながら、何を、どれだけ、なぜ必要なのか、を深めていくと、生きるヒントがたくさん見つかります。日本国内のすぐれた博物館で、ぜひ触れてみましょう。

さて、この広大な宇宙の構造の一角にある、銀河のひとつに、わたしたちのいる地球も存在します。
地球が属する銀河は、「天の川銀河」と呼ばれます。天の川銀河は約1000億個の星で構成されている、といいます。
さらに、その中の太陽を中心としたグループを「太陽系」と呼び、この太陽系を構成する惑星のひとつが地球です。

では、ここからは、地球をふくむ太陽系がどのように出来てきたかを見て行きましょう。

今から約46億年前のある日、天の川銀河の中に漂っていたガス(主に水素)が集まりだしました。ぐるぐると円を描くようにして互いを引きつけ合いながら、距離を縮め、集まっていき、やがて、その中央で小さな(1)恒星が生まれました。これが太陽です。

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太陽が出来た(2)あとも、周りにあつまってきていた物質は、そのまま太陽の周りを回りつづけました。できたばかりの太陽系は、太陽の周りを高温のガスやチリが取り囲み、円盤状に取り囲んで(3)回っているような状態だったのです。

これが太陽系の始まりです。ビッグバンによって宇宙が誕生してから、90億年ほどたったときの出来事です。

※(1)太陽は恒星としては小さなサイズです。
※(2)生まれたばかりの太陽を原始太陽といいます。
※(3)「原始太陽系円盤」といいます。



参考:国立科学博物館ホームページ
  :宇宙図(http://www.nao.ac.jp/study/uchuzu/univ02.html#chapt08)

   NHK高校講座 地学基礎(http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/chigakukiso/archive/chapter003.html)

静岡県静岡市にある、地球の誕生から現代までの歴史、そして、未来の生活はどうあるべきかを、地球環境とのバランスに着目して解説、展示が行われています。
「静岡」という地域の地質学的情報や歴史も踏まえ、刻々と進化していく技術を用いて、どうすれば循環型の暮らしを実現できるかにまで、実験や講座を交えて、来館者の発想を導こうとしているのが伺えます。

ふじのくに地球環境史ミュージアム
 https://www.fujimu100.jp/

岡山県倉敷市にある医科大学の付属施設です。
基本的には、医療従事者や医学を志す人のための標本展示などを目的とした施設のようですが、一般公開されているフロアもあり、人体のしくみについて解説された展示があります。
宇宙や生物全般に関する博物館は多いですが、人体や医療に特化した博物館は数少ないので貴重な施設ですね。

川崎医科大学 現代医学教育博物館 ホームページ
http://www.kawasaki-m.ac.jp/mm/html/ 

青森市にある、約5900年前から1600年ほど続いたとされる縄文時代の集落の遺跡です。最盛期には数百人が暮らしたとも考えられ、縄文時代では最大級の規模です。

特別史跡 三内丸山遺跡 ホームページ
http://sannaimaruyama.pref.aomori.jp/ 

日本の縄文時代の代表的な遺跡として青森市の三内丸山遺跡があります。約5900年前から1600年ほど続いたとされる集落の痕跡ですが、最盛期には数百人が暮らしたとも考えられ、縄文時代では最大級の規模です。
この集落の歴史を調べると、人口が急激に減った時期があることがわかり、その原因は気候変動ではないかと推測されていました。しかし、ある研究者は、気候変動の前に人口減少が始まっている、として、その原因は食生活が偏ったせいで、大きな環境変動にさしかかる前に影響を受けたのではないか、と考えているそうです。

遺跡から出土する土器や石器から、当時の人々がクリやトチなどの木の実を中心に食べていたのがわかるそうで、このころすでに、太古から行われていた狩猟主体の生活から、採集の生活になっていたと考えられます。炭水化物中心の食生活は植物に依存することになり、木の実などの限られた品種の植物の実りに頼っていたとすれば、収穫は気候条件に大きく依存することになります。わずかな環境の変化で、収穫量は大きく変動したことでしょう。凶作の年の影響をもろに受け、三内丸山の人々は大きく人口を減らしたのかもしれません。縄文の人々がどのようにして生き抜いたのか、気になるところです。

また、このような食の単一化が、ヒトの健康や社会に与える影響についても、この研究から得られるヒントは多そうです。 

京都新聞、Yahoo!ニュース(2016.04.24)

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