食べるはいつから 食べるはこれから 〜博物館から始まる食育〜

〜博物館から始まる食育〜 私たちにとって最も身近で重要な「食」。科学と歴史の知識を培いながら、何を、どれだけ、なぜ必要なのか、を深めていくと、生きるヒントがたくさん見つかります。日本国内のすぐれた博物館で、ぜひ触れてみましょう。

恒星は誕生した後、その成分による反応が続く間は星としてあり続けますが、反応がひととおり終わると、やがて消え行く運命にあります。大きな恒星がその命を終えるときは、超新星爆発という爆発を起こして、終わって行きます。また、小さな恒星が終わるときは、赤く大きくなった(1)後、ガスを吹き出し、その後、小さく白く(2)縮まってしまう、とされています。

宇宙のはじまりのころは、大きな恒星が誕生した、と考えられ、したがって、星が終わっていくときには、超新星爆発をして星のなかにあったものをまき散らしていったことでしょう。

恒星は、その内部で作り出した成分を、活動の過程で放出したり、最後の活動である超新星爆発によって飛び散らせていきます。
まき散らされた成分は、また新たにガスやチリ(3)となり、新たな宇宙の成分として漂ったかもしれません。
また、爆発で出た力も作用して、宇宙空間では、また新たな星の生成のきっかけとなっていったことでしょう。

星の死は、新たな星の誕生に繋がっているのです。

900px-Crab_Nebula
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた超新星残骸(おうし座のかに星雲) NASAESA, J. Hester and A. Loll (Arizona State University)

夜空に輝く星々をよく見ると、みなそれぞれに大きさも色も異なることがわかりますね。
実は星の色を分析すると、その星を構成する成分がわかり、また、その成分によっては、その星が古い時代のものなのか、新しい時代のものなのか(4)も、ある程度知ることができます。

星々の営みとは、すなわち宇宙に浮かぶ物質同士の作用の姿そのものなのです。宇宙では、この営みが繰り返され、これによって、また多くの新たな物質が生み出されて来たのです。




※(1)赤色巨星
※(2)白色矮星
※(3)ここでは、水素やヘリウムなど気体でいる成分をガス、炭素など個体でいる成分をチリ、としています。
※(4)宇宙のはじめのころは、水素とヘリウムだけだったので、この成分だけでできている星は古い時代にできた星だといえます。また重い元素を含む星ほど、新しい時代に生まれたと言えます。
段階としては、最初のころの宇宙を第一世代とよび、第4世代まであります。

参考:NHK高校講座 地学基礎(http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/chigakukiso/archive/chapter002.html)

熱くて窮屈な宇宙は、様々なものを生み出しながら、ぐんぐん膨脹していきましたが、やがてすこし熱が下がってきました。
ビッグバンから、38万年ほど経ったころ、ある温度まで下がったとき(1)、それまで別々だった電子と原子核が結合して、水素や、ヘリウム(2)の原子が誕生しました。また、空間にとびかっていた電子に進行を邪魔されていた光は自由に進むことができるようになり、このときにやっと、宇宙は遠くまで見渡せる世界になった(3)、と言われています。

universe-11636_1920


水素やヘリウムは、私たちも知っている物質の一つですね。最近では、水素で走る車があるし、ヘリウムはパーティなんかで使う声をかえるおもちゃに入っています。

水素とヘリウムの原子が誕生したあと、しばらくは宇宙に存在する原子としては、この2種類だけだった時期が続いたと考えられています。そのほとんどは水素でした。


宇宙空間に漂う原子どうしには、互いに引きつけ合う力(4)があって、くっつき始めました。いくつかくっついて、原子だったときよりも、安定していられる構造をとります。これを分子構造といいます。
さらに、分子が集まり、とくにたくさん集まった空間では、分子の量が濃くなり、ガスが漂ったようになります。ガスの内部では、分子と分子がより引きつけ合って、ガスはいよいよ濃い塊のようになります。
この塊のなかで、分子どうしのぶつかり合いは激しくなり、分子構造はこわれ、原子同士の反応が起こります。超高温、超高圧の状態となり、原子同士の反応は、原子核と原子核がぶつかりあいになります。この反応によって、ぶつかりあっていたもともとの原子核とは別の原子核が生まれてきます。この反応を「核融合反応(5)」といいます。


私たちの周りで、核融合の例を挙げるとすると、まず「太陽」をおいて他にはないでしょう。
太陽の正体とは、膨大な量のガスの塊の中で原子核どうしが激しくぶつかりあい、核融合反応をしている姿に他なりません。

ガスの塊、といっても、太陽は立派な星の一つですね。
宇宙で最初に生まれた星は、宇宙空間に漂っていた水素ガスが集まって、塊になり、それが核融合反応をはじめたことで、生まれました。つまり、この世で最初に生まれた星は、太陽のように熱く燃える星だったのです。


では、宇宙で最初の星の誕生を想像してみましょう。
ある日、宇宙にただよっていた水素原子がひきつけあって、水素分子をつくりました。さらに、それらが集まって水素のガスの塊ができ、その中央では、ガスの成分である水素分子が激しくぶつかり合って、やがて核融合反応が始まりました。
この反応はとてもはげしいもので、大変な熱を発します。ガスの中央が1000万度くらいになると、そこに明るく輝く星が誕生しました。宇宙で最初の星が誕生したのです。

red-rectangle-fog-11160_640


核融合反応をして、明るく輝く星を「恒星」と呼びます。
恒星の核融合反応では、水素がさらに重いヘリウムへと変化しますが、核融合反応が繰り返されるうち、ときどき新しい種類の原子も生まれました。

水素原子とヘリウム原子だけだった宇宙は、やがて多くの恒星を誕生させ、その内部でおきる核融合によって新しい原子の種類、すなわち元素を誕生させる、ということを繰り返し、すこしずつ原子の種類が増えて行ったのです。

ビッグバンから10億年ほど経ったころには、重い原子が誕生していた、と考えられています。
原子の種類は、現在までに百種類以上が、確認されています。(周期表では、118番のウンウンオクチウムが最後になっています)




※(1)現在の宇宙の1000分の1の大きさで、温度が3000K (絶対温度:ケルビン)になったとき。電子と原子核が一斉に結合して中性化し、光が直進できるようになって「宇宙の晴れ上がり」がおきたとされる。つまり、このときに、水素やヘリウムの原子が誕生し、光は物質から離れたのだ、とされています。1965年に発見された3K宇宙背景放射が、その証拠となっています。

※(2)水素とヘリウムの原子構造は非常に似ています。水素原子ができてから、あるいはヘリウム原子ができてから、という説明もありますが、ほぼ同時であったと考えられます。

※(3)宇宙の晴れ上がり、といいます。

※(4)重力によって引きつけられる、とされています。さらにこの重力には暗黒物質(ダークマター)という、まだ未知とされる物質の力も関わっているとされていて、この力はさらに、星どうしの作用にも関与していることが推測されています。ダークマターの存在は、私たちを含むすべての物質のなりたちに関わっていると考えられ、その解析や解明に多くの科学者が挑んでいます。

(5)核融合とは別に、核分裂という反応があります。核分裂といえば、原子力発電ですね。重い元素をつかって、その原子核が分裂する時のパワーを利用して発電するのが原子力発電です。この原子力発電は、いま、様々な問題をはらんでいて、各国でその利用について疑問視する声が絶えません。
それとは、反対に核融合もまた発電として利用できるのでは、と今研究されています。
NHK:サイエンスZERO 2014/05/18放送 「核融合」

 

参考:国立科学博物館ホームページ
   :さ・え・ら書房「人類の長い旅」
   :Wikiペディア
   :Jaxa宇宙航空研究開発機構 宇宙情報センターホームページ
   :宇宙図(http://www.nao.ac.jp/study/uchuzu/univ02.html#chapt08)

ビッグバンが起きて、まもなくのころの宇宙は、それはそれは、熱くて窮屈で、激しい世界でした。
でも、そのなかで、原子のもとになる素粒子(1)や、光が誕生しました。重力や、電気、磁気などの、私たちの身の回りにも存在する、「基本的な力」も生まれました。
少し経つと、素粒子が集まって水素やヘリウムなどの原子核(2)も誕生してきました。

big-bang-422305_1920
 

こうして、ビッグバンから、この世のすべての物体や現象の最も基礎となるものも生まれました。
しかも、この爆発の威力といったら、それはもう本当にとてつもないもので、その力が及んだところが、宇宙空間となっていったのです。

さて、では、このビッグバンという大爆発は、もうおさまったのか、というと、実はまだそうではないようなのです。
1929年、アメリカの学者ハッブルは、遠くにある天体ほど、早い速度で遠ざかっていることを発見しました。このことから、宇宙は今も拡大していることがわかったのです。
爆発自体は、137億年も前の、はるか遠い過去に起こったことですが、まだ、その膨脹は鎮まっていないのですね。


※(1)素粒子とは、原子を構成する陽子、中性子、電子などを指します。
現在では、研究がさらにすすみ、これらを構成するさらに小さな要素「クォーク」や「レプトン」などが物質構成要素の中で最も小さいレベルであるとされています。

※(2)どちらが先に、という論争がありますが、水素とヘリウムの構造は大変似ているので、ほぼ同時と考えられます。
しかし、相対的な量の違いとして、92%が水素、残り8%がヘリウムだった、とされています。

 
※補足
宇宙空間の拡大・縮小については、現在も観測が続けられており、多くの説があります。現在は、上記のように、まだ拡大している、という説のほうが支持されているようです。
宇宙の未来を推測する上で重要なポイントなので、今後も様々に論じられていくでしょう。

この他にも、宇宙全体の形は楕円形をしている、とか、チューブ状になっているとか、はたまた、私たちのいるこの宇宙の他にも多くの宇宙が存在し、今も新しく生まれたり、あるいは消え去っている、とか、宇宙についての様々な仮説は立てられていますが、はっきりしたことはまだまだ解っていません。


参考:国立科学博物館ホームページ
   宇宙図(http://www.nao.ac.jp/study/uchuzu/univ02.html#chapt08)
   NHK高校講座 基礎地学(https://www.nhk.or.jp/kokokoza/library/tv/chigakukiso/archive/2013_chigakukiso_01.pdf)

まず、私たちが存在するこの宇宙は、どうやってできたのでしょう。
宇宙の始まりを、私たち人間は、だれも見たことがありません。それはそうです。だって私たち人間が生まれた地球自体が生まれるよりも、ずっとずっと前にすでに存在していたのですから。
目の前にある、毎日毎日の暮らしに精一杯の、多くの人間にとっては、まったく想像も、そもそも疑問にすら考えないような次元の話です。
でもでも、頭のいい人というのは昔からたくさんいて、現在までに、多くの研究者が、宇宙とはいったい何なのか、いつ、どんなものから始まり、作られたのか、そして、これからどうなるのか、を探求し、様々な仮説や理論を打ち立ててきました。

その中から、現在、主流とされている仮説に則って、ストーリー立てて見てみることにしましょう。


最初に、何があったのかは実は未だに謎です。
一つの説(1)では、それは「無」であった、としています。ところが、あるときから、それはそれは小さな「存在」が生まれては消える、ということがおきるようになりました。つまり、「無」ではなくなることがときどき起きた(2)のです。

be


この小さな存在はほんとうに小さくて、私たちの目にも見えない程の小さな一点でした。今、私たちの周りにあるあらゆる物質の構成要素である「原子(3)」の大きさよりもまだ小さいもの(4)であった、ともいわれてます。
あるとき、この小さな一点が、消えずにあり続け、さらに急に膨らんで(5)、ものすごいエネルギーをもった火の玉になりました。
すると、この火の玉は、まるで爆発したみたいな勢いで一気に大きくなったのです。
これを「ビッグバン」と呼びます。
この大爆発こそが宇宙の始まりである、とする説を「ビッグバン」仮説といい、多くの実験やデータから、この現象が実際にあったのだ、と結論づけられています。
ビッグバンは、今からおよそ137億年前に起きた、とされています。

big-bang-422745_1920


※(1)量子物理学という分野です
※(2)「無のゆらぎ」といいます。
※(3)「原子」については、後でまた説明しますが、とにかく小さな小さな粒のようなものだと思ってください。
それは、まず私たちの肉眼では見ることはできない大きさで、高度な電子顕微鏡でやっと確認できるかどうかの、小さな小さなものですが、確かに存在し、この世のすべての物質を形作っています。 
※(4)NHKニュースの解説を参考
※(5)の現象は「インフレーション」とも呼ばれます。
参考:NHKニュース(2014.3.20)
   (財)科学技術広報財団 宇宙図(http://www.nao.ac.jp/study/uchuzu/univ02.html#chapt01)
引用:Ms.キュリアス「s[1000]-1:この広大な宇宙の始まりについて。」(http://mscurious.seesaa.net/article/392054881.html)

↑このページのトップヘ