食べるはいつから 食べるはこれから 〜博物館から始まる食育〜

〜博物館から始まる食育〜 私たちにとって最も身近で重要な「食」。科学と歴史の知識を培いながら、何を、どれだけ、なぜ必要なのか、を深めていくと、生きるヒントがたくさん見つかります。日本国内のすぐれた博物館で、ぜひ触れてみましょう。

この最初の生物、つまり、すべての生物の祖先となる生命のことを、学者さんたちは「LUCA(ルカ)」と呼んで、その姿を今も探求しています。何しろ、LUCAがどんな姿をしていたのか、だれも見た事は無いし、化石も残っていないのです。

姿も痕跡も見つからないLUCAを探すには、「そもそもLUCAはどうやって生まれたのか」を突き止める必要があります。また、LUCAを見つけるには、そのころの地球はどんなふうだったのかについても調べる必要があります。さらに、当時の地球の姿を探るためには、そもそも地球はどのようにして生まれたのかを知る必要があり、地球の誕生を知るには、太陽系がどうやってできたのか、そして、それを含む銀河系は、宇宙は、全てはどうやって始まったのか、をも辿って行かなければ、LUCAの姿に近づくことはできないのです。

私たちが毎日欠かさず行わなければならない「食べる」の起源をさぐるには、地球はおろか、宇宙のはじまりにまで遡らなければならないのです。

植物の細胞でも動物の細胞でも、生きるために必要な材料は似ている、と述べましたね。姿かたちも、生き方も全然違う生物なのに、本当にそんなことが言えるのでしょうか?実は、植物と動物に限らず、菌類など、およそ生物と呼ぶには微妙なエリアの生物においても、その形が細胞に由来するものであれば、かならず必要な物質があります。
それが、ATP、すなわち、「アデノシン三リン酸」という物質です。
ちょっと難しい物質名が出て来てしまいましたね。もし、とっつきにくいようでしたら、どの細胞でも必要とする共通の物質がある、ということだけ覚えておいて下さい。

細胞の活動にATPが必要なのは、すべての生物で共通しています。外から取り込む材料は違っても、最終的にそれらが細胞のなかで利用されるときには、ATPの形になって利用されています。これは、細胞の構造に由来しています。植物にしろ、動物にしろ、またいずれでもないにしろ、細胞という構造をつくるために必要な材料は基本的に共通していて、だからこそ、どの細胞でもATPが利用されているのです。どんなに遠縁の生物種でも、細胞という最小単位にまでクローズアップすると、その構造にも働きにも決まったルールや共通点がある。この事実は、一体、何をものがったっているのでしょうか?

実は、現在、多くの科学者は、地球上のすべての生物の祖先を辿っていくと、やがて一つの生物にたどり着く、と考えています。この全生物にとっての共通祖先を「Last Universal Common Ancestor」と言います。この子孫が様々に別れ、進化して、多くの生物を生み出していった、と考えられているのです。

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