シアノバクテリアの増加に伴い、やがて酸素は海水中に溶けきらずに、海を出て、大気中にも含まれていくようになりました。
30億年以上前の大気組成は二酸化炭素と窒素が主成分で、24.5億年前までは、大気はほぼ無酸素状態(1)だったと考えられています。
しかし、18.5〜8.5億年前ころになると、酸素が海から大気中に流入し始めます。分子状の酸素は、それまでは、地球上にそんなにたくさんありませんでしたから、これによって、それまでの地上の環境も大きく変えられることになったでしょう。
大気に含まれた酸素は、やがて上空にオゾン層を形成するようになりました。オゾン層は、酸素の増加に伴い、厚く形成されていきました。それに従い、地表に届く紫外線はだいぶ弱められることとなりました。
 
このように、シアノバクテリアは勢力を拡大し、地球環境をも変えていきました。
海水中に増加した酸素によって、大きく影響を受けたほかの生命たちですが、やがて、これも、太陽光を克服したときと同じように、多くの試行錯誤の結果、対応できるものが残り、酸素による影響に対応できるものが現れました。酸素を膜内の化学合成に利用し、エネルギーに変換できるものまで現れてきたのです。

大気にたくさん含まれた酸素は、もともとシアノバクテリアが吐き出したものです。それを利用できる細胞が現れた、ということは、種も居場所も異なる細胞どうしが、直接出会わなくとも、互いに作用しあっていた、と言えます。

さらにシアノバクテリアの繁殖はすすみ、大量に放出された酸素によって、大気のバランスが変わってきました。二酸化炭素やメタンが豊富で、それによって保温されていた地球の温度はぐんぐん下がり始めたのです。
ぐんぐん下がって下がって、ついには、地球全体を氷で凍結させてしまう、スノーボールアースにまで至った、とされています。

この地球の全休凍結は、これまの調査から過去3回以上起きた、とかんがえられていて、最初の全休凍結は約22〜23億年前に起きたとされています。

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※(1)酸素は太陽の紫外線で水が分解してできる光化学反応に限られていた、と考えられています。


参考:神奈川県立生命の星・地球博物館ホームページ
   さ・え・ら書房 目で見る進化 ダーウィンからDNAまで ロバート・ウィンストン著 相良倫子 訳 P.66,67
   Wikipedia:http://ja.wikipedia.org/wiki/縞状鉄鉱床