私たちの体は多くの細胞からできています。細胞が集まり、組織を作り、さらに組織は器官をつくり、互いに接続したり、連携して、体を作り上げています。多くの細胞が集まり、高度に発達したことによって、私たちは、過酷な環境でも生き延び、子孫を残し、なおかつ長く生きることができるのです。

さて、細胞の活動には必要な材料があります。必要なものが得られなければ、細胞は活動できません。
つまり、生きることができないのです。さらに人間のように高度に発達した器官や組織をもっている生物では、その器官や組織ごとに細胞も特化されたものになっていて、必要なものも違っていたりします。もっている細胞の種類が多ければ、その分、さまざまな種類のものが必要になります。さらに体の大きな生物では、種類だけでなく量もたくさん必要になります。

しかし、多くの細胞や組織同士が連携する私たちの体内では、それらが互いに互いの必要な材料を補うような仕組み、つまり、必要な材料を、限られた材料から自分で合成し、活用するしくみも持っています。ですから、特別意識しなくとも、おおかたの材料は自分の体内で用意できるのですが、その大元になる材料や、進化の過程で手放してきた機能によって合成される材料については、高度な連携システムを持ってしても準備することはできません。このような、自分だけではどうしても賄えない材料については、外にあるもので調達しなければなりません。細胞活動に必要で、体の外部に存在するものを取り込む作業の一環が「食べる」ということなのです。

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