急激な気温変化は、気候も変化させ、これまでには考えられなかった規模の災害や、酸性雨、大気汚染ももたらすようになりました。
気候の変化は、各地の生態系をも狂わせ、絶滅を余儀なくされる生物が、次々に姿を消しています。
多くの生物が姿を消しているこの事態は、その生物が独自にもつ「生き方」が、少しずつ消し去られていることに他なりません。

生物の生き方は、それぞれの生物が独自に開発してきたもので、そこには多くの化学反応が隠されています。その多彩な化学反応のやり方は、生物それぞれがもつ遺伝子に記述されています。
多くの生物がいる、ということは、そのやり方、すなわち生物が開発した様々な生き抜き方が記述された遺伝子が豊富に存在する、ということです。
生物種の豊かさを示すとき、生物の集団がもつ遺伝子の規模やあり様を指して、遺伝子プールという言葉が使われます。
生物種が豊富であればあるほど、地球で開発された「生き方」は豊富であることを意味し、それはすなわち地球上の遺伝子プールが大きい、と言い換えられます。

遺伝子プールが大きければ大きいほど、生命誕生以降、さまざまに枝分かれし、それぞれに開発してきた道の正しさが多いことを指しています。また、それほどに、地球が生物のゆりかごとして多くの可能性を持っているということにもなります。

しかし、生物種が減少して、遺伝子プールが小さくなると、その分、生物がこれまで編み出し、積み重ね来た記録が消滅し、そこからのびる可能性も途絶えたことになります。

生物がもつそれぞれのオリジナリティの多様さを示す遺伝子プールは、急激な環境変化による生物の絶滅によって、縮小の一途を辿っています。

参考
http://ja.wikipedia.org/wiki/遺伝子プール